おひとり女子くるみです。
みなさん、歯磨きしてますか。
おひとり女子のように、歯のケアを怠って歯を失い、百万円以上の治療費がかかるような事態に陥らない為にも、日々の歯磨きと定期健診を欠かさないようにしましょう。
先日、歯周病とはどんな病気なのかをご紹介しました。
⇒虫歯より怖い歯周病とはどんな病気なのか【症状とセルフチェック】
本日は、歯周病の予防と治療について。
恐ろしい歯周病にならないためには、地道な日々のケアが何より大切なのです。
歯周病の予防法
歯周病は、なりやすい人もいれば、なりにくい人もいるというように、遺伝や体質も要因となります。
ですが、遺伝や体質が良くなかったとしても、あきらめる必要は全くありません。
たとえ歯周病になりやすい人でも、きちんとケアをすることによって歯周病は予防することができます。
大原則は日々の歯磨き
歯周病とは、食後に発生する歯垢(プラーク)という細菌の塊が、歯と歯ぐきの間にたまっていくことからはじまります。
よって、最大の予防法はていねいに歯磨きをすることです。
歯垢が発生しないように、もし発生しても歯石になる前に除去する為に、歯磨きは何より大切なケアになります。
食事のたびにていねいな歯磨きをするのが理想ですが、毎回時間が取れないという場合には、少なくとも1日1回は念入りに歯磨きをするようにします。
「1本の歯に1分かけろ」とも言われますが、1本1本、歯と歯の間、歯と歯ぐきの間、歯の裏側などを特に注意して、念入りにブラッシングします。
また、歯垢はバイオフィルムという膜を張って自らを保護する為、薬剤があまり効きません。
つまり、歯磨き粉の抗菌成分などは期待するのほどの効果が無いといわれています。
歯磨き粉で口の中を泡だらけにして満足するのではなく、一にも二にも重要なのはブラッシングです。
歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れはなかなか取れないので、歯間ブラシやフロスを併用して、すみずみまで汚れを落としましょう。
唾液の分泌を促す
唾液は、口内の健康を保つのになくてはならない存在です。
口腔粘膜を保護し、細菌を退治したり、細菌の出す毒を緩和する作用があります。
唾液が少なくなると、虫歯にも歯周病にもなりやすくなるのです。
細菌への抵抗力が弱くなるので、歯の病気だけではなく、口から感染してしまう危険も増します。
唾液の分泌を促すには、とにかくよく噛んで食べること。
舌を上下左右に動かす運動も効果的です。
そして、口呼吸はやめて鼻呼吸にすること。
口呼吸は口内を乾燥させてしまうので意識的に鼻呼吸に切り替えるようにしましょう。
生活習慣を見直す
生活習慣が歯周病を悪化させることも知られています。
不規則で不健康な食習慣
健康を語る上で、どこにでも出てくる食習慣。
栄養バランスのとれた食習慣は、歯の健康をも守ってくれます。
喫煙
タールはヤニとして歯に付着し、歯垢が歯にとりつく足がかりとなります。
一酸化炭素やニコチンは、細菌への抵抗力を低下させ、傷を治りにくくさせたりします。
喫煙は、歯周病になりやすく、悪化しやすい環境を整えることにつながります。
ストレス
ストレスは万病のもとといわれるように、身体の抵抗力を低下させます。
口内だけの問題ではなく、あらゆる病気にかかりやすくなります。
肥満
闘病病を同じく、肥満も歯周病との相関関係が知られています。
歯周病になると肥満になりやすく、肥満であると歯周病になりやすい結果が出ています。
全身疾患(糖尿病、骨粗鬆症など)
糖尿病や骨粗鬆症も、歯周病との相関関係があることが分かっています。
骨粗鬆症はエストロゲンというホルモンが減少することなどにより骨が弱くなる病気です。
歯を支える歯槽骨も弱くなるので、歯周病が悪化しやすくなります。
閉経とともにエストロゲンが減少するので、女性は特に注意が必要です。
糖尿病も骨粗鬆症もすぐに治せるような病気ではありませんが、こういった疾患を持っているのならば、歯周病にかかりやすい状態にあるのだという自覚が大切です。
妊娠
妊娠するとエストロゲンという女性ホルモンが急激に増加して、唾液は減り、自浄作用が低下します。
さらに口内では、エストロゲンが大好きなプレボテラ・インターメディアという歯周病の原因菌が増殖しやすい環境になります。
妊婦さんはお勉強されてご存知の方が多いとは思いますが、歯周病菌の増加は口内だけの問題ではなく、全身に毒素を撒き散らす危険があります。
軽視せず、普段以上の歯磨きによるケアが必要です。
かみ合わせ・くいしばり・歯ぎしりのチェック
歯周病は、歯を支える歯槽骨を壊していく病気なので、かみ合わせが悪かったり、無意識にくいしばりや歯ぎしりをするなどして、骨に大きな負担を与えるような習慣がある場合、歯周病の進行を早めることに繋がります。
直接的に歯周病の原因となるわけではありませんが、軽度の歯周病を重度の歯周病に悪化させる危険があります。
自分では気付きにくいところですが、違和感があるなら歯医者さんに相談するなどして対策をとりましょう。
そして、くいしばりや歯ぎしりは、ストレスから無意識で行っていることも多いので、ストレスをためないようにすることも大切です。
歯周病の治療法
どんなに丁寧に歯磨きをしても、取り切れなかった歯垢が歯石になってしまうこともあります。
その為にも、定期的に歯医者さんへ通うことが大切です。
歯石除去
歯周ポケットが深かったり、歯並びが悪く歯ブラシがしづらい環境だったりと、全ての歯垢をセルフケアで取り除くのが難しいケースも多々あります。
歯垢を取りきれないと、そのうち口内の成分と結合して歯石へと変化してしまいます。
歯石になると、自分では取ることができないので、歯医者さんで取ってもらう必要があります。
超音波で除去したり、スケーラーという先のとがった道具で手作業で除去していきます。
スケーラーはネット通販などで購入することができ、中には自分で歯石を取ろうとする方もいるようです。
ですが、よく見えないミラーを使いながら、先の鋭い器具で、扱いづらい自分の口の中の歯石を取る、というのは危険な行為だと思います。
さらに、歯石は目に見えるところだけではなく、歯茎の中の歯周ポケットにも付着しています。
セルフケアで済ませたい気持ちはとてもよく分かりますが、潔くあきらめて歯医者へ行きましょう。
おひとり女子は超音波での処理が怖くてたまりません。
それが歯科衛生士さんに伝わってしまったらしく、なるべく手作業で除去しようとしてくれます。
とてもありがたいのですが、手作業での歯石除去はかなりの力仕事です。それほど、歯石は硬いのです。
ありがたいのですが、いつも申し訳ないなぁと思いつつ、歯石除去してもらいます。
かぶせモノやかみ合わせの修正
歯垢は、歯のボコボコしたところを足がかりに歯に取り付いていきます。
よって、かぶせモノと歯の間がなめらかでない場合には、その僅かな段差に歯垢がたまりやすくなります。
こうした歯の段差をなくしていく処理をすることで、歯垢をつきにくい環境をつくることができます。
また、先にも書いたように、かみ合わせが悪いと歯周病の悪化に繋がります。
適切に調整してもらうことで、歯周病の悪化を防ぐだけではなく、歯とは関係なさそうに思えるあらゆる不調(慢性的な頭痛や肩こりなど)が治ったりすることもあります。
外科治療
基本的な治療をしても、改善がなかなかみられない場合は外科手術という手段もあります。
歯槽骨の形を整えて深い歯周ポケットを減らし、ブラッシングというセルフケアで歯垢がしっかり取り除けるような環境を整えることができます。
外科手術というと大事に思えるし、怖いので敬遠したくなりがちですが、その後ずっと続くセルフケアのしやすさを考えれば、検討する価値は十分あります。
さいごに:歯周病について思うこと
歯周病の予防法と治療法、いかがでしたでしょうか。
多くの人が、毎日歯磨きをしていると思います。
おひとり女子だって、歯磨きは毎日しています。
それでも歯を1本失っているし、もう1本なくなるかもしれない状況です。
歯周病はどういう病気で、どうしたら予防ができるのか、きちんとした知識をつけて日々のケアに取り組まないと、ケアをしているようでケアできていないということになりかねません。
歯を1本失った時に、ちゃんと勉強して適切なケアをしていれば、それ以上の悪化は防げたかもしれないと思うと、普段ほとんど後悔しないタイプですが、この点については後悔しきりです。
自覚がないことが多い分、虫歯よりよほど怖いのが歯周病です。
しっかりブラッシングして、健康な歯を守っていきましょう。
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